さて今年の2022年のジュニアユースの選考会などの案内を見ていると、ここ2年と比べると早くなっている。(特に神奈川)
親としての経験、そして息子のその当時の心境を思い出すと(特にコロナ禍であった事も影響している)、極力早く決めてスッキリしたいというのがとても大きかったように思う。
早くから動くチームも多くあるが、一方で例年通りのスケジュールのチームもあるので、時に難しい判断をする必要がある。
(その時期の隔たりが大きい場合もある)
そういった意味でもある程度、スケジュールを勘案しながら親子で、決める基準を共有しておいた方が良いだろう。
どのようにジュニアユースに入るか
ジュニアユースに入る手段は下記のパターンが考えられる。
- 所属しているチームにジュニアユースがある。
- 通っているスクールなどの選抜クラスからの昇格
- セレクションに合格する。
- 練習会で内定をもらう。
- スカウト
一般的には上記から決まる場合が多いと思う。
昨年の私の周りを見ていると、
・練習会で内定
が圧倒的に多かったと思う。
セレクションで決まる場合も当然多いが、チームのレベルが高いほどセレクションの難易度はさらに高くなると思っていた方が良いだろう。
スケジュール(2020年)
一昨年のJ下部などのスケジュールはこんな感じだったと思う。
- ジュニア・選抜クラスからの昇格 ~7月中旬
- 練習会 7月中旬~8月中旬
- セレクション 8月下旬~10月上旬
上記のスケジュールで進み、その後都県の上位リーグチームが追っかけていく感じだった。
昨年はそれよりかなり早くなり、2022年も早くなる傾向だ。
既に練習会などはスタートしているチームも多い。
そしてセレクション案内も順次日程が発表されている。
【ジュニアユースのセレクション案内】
既にこの2チームはリリースされている。
川崎フロンターレは生田と等々力と2チーム体制になるんですね。
※下記2チームは既に申込受付終了している。
・2022年度「川崎フロンターレU-13(生田・等々力)セレクション」実施のお知らせ
・FC東京U-15深川セレクション開催について ※7月6日申込フォーム締切
・FC東京U-15むさしセレクション開催について ※7月6日申込フォーム締切
・東京ヴェルディジュニアユースセレクションのご案内 ※8月21日締め切り
・湘南ベルマーレU-15一般セレクション開催のお知らせ ※7月15日13時まで
※申込期限などは必ずそれぞれのホームページで確認をしてください。
選定基準を決めて候補チームのリストアップ
現段階での子供の力を客観的に評価して、候補チームをリストアップをする。(息子の意見を聞きながら)
トレセン歴、現在はJ下部の選抜クラスに属しているなど、親なりに客観的な現在地は把握できると思う。
またチーム選びについては選定基準を明確化することで、候補チームはある程度絞って、必要に応じて範囲を広げてみる。
・戦う主戦場(関東リーグ・東京都リーグ1部・2部など)→目安
・チームの1学年あたりの人数(18人程度〜50人とチームにより幅広い)
・Bチームで公式戦の機会はあるか?
・人工芝の練習場所が確保できる。
・月々の費用など金銭面
・コーチにトレーナーがいる。
これは一例だが必要な要件、優先順位や基準は人によるだろう。
上記の中で、息子が通ってみて思ったのが、移動時間はやはり1時間程度までがやはり良いなと感じる。
それ以上になると自宅への戻りが22時を過ぎてしまう。
距離はとても大切で、自転車で15分で通えたりすると時間も有効活用できるだろう。
また土日は遠い場所での遠征比率が多いと、コスト的にも時間的にも悩ましい。
ジュニア時代と異なり、ジュニアユースと中学生の生活の両立はなかなか大変だ。
練習場所の確保というのもなかなか大変で、週3回毎回違う場所での練習というチームもあり、その移動が様々だったりすると悩ましい。
そしてジュニアユースで思ったのはトレーナーがいると、休みの日の過ごし方、効果的なトレーニング、怪我した時の対応、など多くの場面で意外と良いフィードバックが得られる。常駐でなくとも、提携しているトレーナーがいる、というのも意外と重要な要素の一つと感じた。
チームへの入団方法を考える。
さて行きたいチームが決まったら、どのように入るかを考えなけらばならない。入る方法は先ほどまとめた通り
- 所属しているチームにジュニアユースがある。
- 通っているスクールなどの選抜クラスからの昇格
- セレクションに合格する。
- 練習会で内定をもらう。
- スカウト
が考えられる。
練習会には、誰でも申し込みをすれば体験できるオープンな練習会と、特定チームのみに声がかかるクローズドな練習会がある。
また純然たる雰囲気を知るための練習会と実質セレクション的な練習会がある。
なので、所属するチームにはジュニアユースの練習会に呼ばれているのがどんなチームがあるか早めに聞いておいたほうが良い。
J下部などは基本的に特定チームに声がかかる練習会のみで、一般で広く集める練習会はないといって良いだろう。(私の知る地域では)
特に関東リーグクラスのチーム及びJ下部チームにおいて、練習会に呼ばれるかは重要なポイントである。強豪チームでも意外とそのネットワークが弱いチームもあるし、中堅チームでもネットワークの持っているチームもある。
また、スケジュール的に
- 第一希望のチームは8月のセレクションでしか入団する方法がない。
- 第二希望のチームは6月に練習会がある。
と言った場合に6月に練習会で第二希望のチームに内定をもらったけど、行くか行かないかの返事は7月末までに必要だと言うことも出てくる。
第二希望を断ってしまって、8月にセレクションで第一希望のチームに落ちてしまったら、詰んでしまう恐れもある。
ジュニアユース活動の難しさはそこにある。
(ただしどうしても欲しいと言われた場合や、J下部を受ける場合は待ってくれる場合も多々ある)→ただしJ下部同士だと無理だがw
ジュニアユースチームのスクール
J下部の場合、どのチームもジュニア向けスクールを運営しながら、なんらかの選抜クラスを有するところが多い。
J下部を目指すなら早期にこの選抜クラスに入り昇格を目指すのがベストなJクラブジュニアユースへの近道だ。
優秀な選手は掛け持ちをしている場合もある。(掛け持ち禁止のチームもある)
またJ下部に限らず東急Sレイエス、三菱養和などもスクールを持ち、東急Sレイエスはセレクトクラスで優秀な選手の囲い込みもしている。
選抜クラスは日々がセレクションのようなもの。また長い付き合いの中でコーチにある程度、その選手の良い部分悪い部分がバレてしまうのが痛し痒しだが、選抜クラスに入って切磋琢磨されるメリットは大きいと思う。
通常の街クラブでもスクールを持つジュニアユースチームは特に神奈川県の1,2部チームは意外と多い。
そういったチームを希望する場合、内部昇格制度があると明確に謳っているならばそのスクールに通うのもひとつの方法だ。
こういったスクールはジュニアユースの活動前の時間で指導できるし、そこから内部昇格制度を謳うのは、チームにとって経営的にも集客的にもメリットがある。(ジュニアユースチームの経営の安定化の一つ)
同じようなレベルの選手を選ぶ必要がある場合、スクールに通った子がいればそちらを優先するだろう。
また選手側からも、そのスクールに通ってみてコーチが良ければ、その後安心してジュニアユースに入れるメリットもある。
練習会
行ける練習会があるならば、どんどん行ってそのチームの印象を見定めるのも良いだろう。
全てがわかるわけではないが、少なくともセレクションよりかは雰囲気はわかる。
特にU13の選手と一緒に練習できるならば、もっとよくわかる。
ウチの息子も練習会に参加して、練習終了後にコーチの指示のもとストレッチをしていたら、U13の子がボソッと「いつもはやらないじゃん」と言っていたよ(笑)と普段わからない本音が聞こえることもあるw
そして、練習会でストロングポイントをPR出来れば、内定がもらえるかもしれないし、その後のセレクションの結果にもつながるかもしれない。
練習会で内定を出すチームと出さないチームもあるので一概には言えないが。
セレクション
J下部などの場合、
- ジュニアチームや選抜クラスからの昇格選手を決める。
→これもすんなりというわけでもない。 - 練習会やスカウトで決まる。
のプロセスを経てのセレクションだ。
多くのチームは、既に定員が限りなく埋まっている場合が多く、採用が数名(0〜3名程度)になりがちだ。
そしてその場合、もうチームとして欲しいタイプの選手はある程度決まっている。
それは既に決まった選手の中にいないタイプだ。
足元のうまいMFが既に昇格者・内定者に多くいれば、たとえ彼らと技術が同等でも選ばれることは難しい。
しかし大型のサイドバックが欲しい等、それに合致すればスムースに決まる場合もある。
つまり上手ければ決まるわけではないのが難しいところ。
ただし、力が抜けている場合はその限りではない。
またJではないある強豪チームのセレクションで、知り合いの背の高い左利きの選手は、そのチームのニーズに合致してすぐ決まったという話を聞いた。
ある程度囲い込みが進んでいるチームのセレクションはそういう要素が強いことを理解しておく必要がある。
FC東京は深川、むさしともそれぞれ10名程度募集と明記しているので、それなりにセレクションで入れる可能性は高い。(ただアドバンスクラスからも多く受験するので競争は厳しい)
また横浜F・マリノスJYや川崎フロンターレは先程のセレクション要項にも書いているが、募集人員は若干名で0名の場合もあると明記されている。ほぼ構想が出来上がっていると思っていて良いだろう。
またチームにもよるが、セレクションで3次・4次まで予定されていても、2次で内定をもらったなどの話は意外と多く、3次・4次まで行ったけどダメだったという話も多い。欲しい選手は意外と早く決まる場合も多いように感じた。
スカウト
ジュニアユースに入ってから、スカウトで入ったという話も良く聞く。
その場合、まずはスカウトされて、その後練習会に参加するという流れだ。
私の周りではスカウトのみで決まったという話はあまり聞かないが、よほど抜けている選手であればあるかもしれない。
でもやはり基本は、スカウト⇒練習会⇒内定が一般的な流れだと思う。
SNSツールを利用したチームからの発信があるか
昔と異なり、今は多くのSNSツールやネットを利用した発信方法がある。
・ブログ
・youtube
・通常のホームページ
律儀に細かく発信しているチームもあれば、不定期なチームもある。
この有無のみで評価をする必要はないと思うが、情報収集上多く発信しているチームはとても助かる。
行きたいチームの雰囲気を少しでも知るための重要なポイントだと思う。
本人の決断
最終的に、多くの情報を子供と共有し話し合いをしながら、行くチームは子供に希望を聞いた方が良いだろう。
私の知り合いは最終的には子供に決めさせた、というのが多かったように思う。
・当初希望していた強豪チームの練習会に行ったが、コーチが好きになれそうにないので、セレクションは受けなかった。
その判断が全て正しいわけではないと思うが、子供がネガティブな気持ちを持つチームに行かせるのは難しい。
中学時代の3年間継続するのは親ではなく子供だ。
まとめ
まあ色々書いたが、
・子供はいろんなチームを体験して合ったチームに入る。
ことが出来れば言うことはない。
あるチームでは評価されなかったが、別のチームでは高く評価されるという例は私の知る限り多くあったように思う。
・某J下部には1次で落ちたが、別のJ下部は2次で合格した。
なんて話は良くあることで、それは求めている選手はさまざまだし、そうやって自分に合ったチームは見つかるものだ。
ウチの息子も第一志望のチームではなかったが、評価を頂いてすぐに内定をもらったので第一志望のチームは受けるのを辞めてそのチームにした。
ただ中学受験同様、受けるレベルが高くなればなるほど、このセレクションのシーズンは親も精神的に疲れるので、覚悟をしておこう(笑)
当然、即座に決まる選手の親はその限りではないかもしれないが。